2013年09月08日

カビ


こんにちは。近藤です。
今回はカビについてお話します。

カビ!と言えばお風呂場の黒くなったゴムパッキンや、緑色の斑点のついたパンやなんかを想像される方が多いと思いますが、動物にもカビは生えます。
例えば、人の"水虫"はカビです。
そして、人と同じように犬や猫にもカビは生えます。これを専門用語では真菌症と言います。

犬や猫の場合も皮膚症状として出ることが多く、赤みとフケを伴う円形の脱毛が見られます。
痒みはそれほどない事が多いですが、細菌の二次感染などを起こすと掻くようになります。

そして厄介なことに、犬や猫に感染するカビは人にも感染します(人獣共通感染症と言います)。
免疫力が十分あり、皮膚のバリアがしっかりしている人は基本的には大丈夫だと思われますが(病院スタッフの感染状況を見ると、体質も関係ありそうです…)、真菌症の動物を触った後はよく手を洗うようにしてください。
また、多頭飼育のご家庭では、一匹が感染するとその子から他の子に感染が広がることもある(というか多い)ので、真菌症の子は他の子と接触できないように隔離しておくことも大切です。

真菌症は治療に時間がかかるため、できるだけならないようにすることが大切です。
免疫力の低下が最大の感染要因となるので、健康的で適量の食事と、適度な運動と、できれば定期的なシャンプーをしてあげて、愛するペットの健康に気をつけてあげて下さいね!



2013090801.jpg



とある症例のカビを、顕微鏡で見てみた写真です。
こんなのが体に生えてたら…と想像するとむずむずしますね。

by 獣医師 近藤
posted by tokuchan at 08:08| Comment(0) | 医療日誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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