2012年10月23日

気管虚脱について

最近寒くなってきましたが、みなさん体調はいかがでしょうか?
今年はマイコプラズマ肺炎が流行の兆しがあるということでうがい、手洗いを心がけています。
さて今回は気管虚脱についてお話しさせていただこうと思います。 気管虚脱とは文字通り気管が虚脱、扁平化するもので、空気の通り道が通常より狭くなってしまうことで起こる疾患です。
ポメラニアン、チワワ、ヨーキーなどトイ品種が多いですが、大型犬や猫でもまれに認められます。
この写真はわんちゃんを横から撮影したレントゲン画像です。上が正常、下が気管虚脱のこの写真です。中央に見えている黒い管状のものが気管です。

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気管は基本的には始まりから終わりまで同じ太さであることが正常とされていますが、虚脱のあるこは少しの圧迫でぺちゃんこにつぶれてしまっています。 主な症状は乾いた咳です。 通常は気管虚脱を患っていても、無症状であることも多く、運動時や興奮時にだけ咳をすることもあります。 湿度や肥満、呼吸器感染や炎症などにより憎悪することがあり、「急に咳が出始めた」、「咳をして夜も寝られない」と来院されます。 軽い症状であれば、内科治療(注射や内服など)を実施しますが、中には手術でステントを装着して整復することもあります。 おうちでは部屋の湿度を保つこと、首輪から胴輪へ変更すること、ダイエットなどをお願いしています。 これから空気も乾燥し始め、わんちゃんでも呼吸器疾患が多い季節になってきますので、症状があればお早めに受診されて下さい。

by.獣医師 坂本
posted by tokuchan at 19:20| Comment(0) | 動物看護士(スタッフ)の日誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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