2012年07月24日

猫白血病ウイルス感染症(FeLV)について

猫白血病ウイルス感染症、皆さんは聞いたことありまか?
少なくともお外にいく猫ちゃんを飼ってらっしゃる飼い主さんは知っておいていただきたい病気のひとつです。


猫白血病ウイルス感染症は免疫不全や腫瘍を引き起こすレトロウイルスに感染することにより、引き起こされます。
感染すると、半分以上の猫が感染後2~3年以内に死亡すると言われている怖い病気です。

咬傷や、毛づくろい、お皿の共用、母猫などを通して感染します。主に屋外にいる感染猫から感染してしまうか、お外に行かなくても小さい時は野良猫だったという猫ちゃんは持っている可能性があります。


症状は貧血や鼻炎、歯肉炎、発熱など非特異的で様々ですが、主に2つのタイプに分けられ、リンパ腫などを引き起こす腫瘍性と、免疫不全を引き起こす非腫瘍性があります。

感染してすぐに発症するわけではなく、感染後数か月から数年たって初めて発症するので、外からは感染しているのかどうかはわかりません。
ただ検査をすればわかる病気です。院内の検査キットで少量の血液で10分ほどで、結果が出ます。

病院には月に何件かこの病気で来院する猫ちゃんがいます。

残念ながら現在の獣医療では根治治療は困難ですが、現在はワクチンも存在しますので、お外に行く猫ちゃんは6種ワクチンをおすすめしています。



外に行くと干上がりそうな暑い夏が始まっています。
今年は節電も呼びかけられていますのので、ワンちゃん猫ちゃんだけでなく飼い主様もより一層体調管理にはお気を付け下さい。

by.獣医師 坂本
posted by tokuchan at 07:08| Comment(0) | 医療日誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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