こんにちは。日に日に暖かくなりますね。病院内では「暑いね…」との声も出つつあり、大型犬を抱っこする看護士さんなんかは汗をかきながらお仕事をしております(笑)
さて、今日はリンパ腫についてお話します。
リンパ腫とは、リンパ球という血液細胞が腫瘍化してしまう病気です。
単に『リンパ腫』と一口に言っても、皮膚にできものができるタイプ、リンパ節が腫れてくるタイプ、消化管にできものができるタイプ、鼻腔内にできものができるタイプ…など、病態は様々です。
また、もともとリンパ球も大きく「T細胞」と「B細胞」に分けられ、そのどちらのタイプの細胞が腫瘍化するかによっても、病態が変わってきます。
治療法は、基本的には抗癌剤になります。
由来が血液中の細胞であるため、腫瘍化した細胞が全身を巡っていて、膨れてきているものを切除や放射線によって小さくしても、再発する可能性が高いのです。
また、抗癌剤を使っても、腫瘍化した細胞を全て殺すことは理論上不可能であり、良くなったとしてもいつかは再発するとされています。
しかし、救いなのが、リンパ腫は抗癌剤が他の腫瘍に比べると効きやすいです(100%とまでは言えませんが)。なので、抗癌剤の治療にチャレンジしてみることはすごく有意義だと思います。
1回目の抗癌剤治療が奏功し、そのまま寿命を迎えるまで再発しないこともあれば、再発してもまた抗癌剤で抑え込むことができることもあります。
「リンパ腫」と診断されても悲観しすぎず、その子にあった治療を進めていくことが大事なんじゃないかと思います。
暗い話になってしまったので、最後に和む写真を!

おねむな受付犬、シンタくんです(笑)
※シンタはリンパ腫ではありませんのでご安心を!
by.獣医師 近藤
posted by tokuchan at 19:49|
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