いろんな病気がありますが、食欲がなくなり、ご飯が食べられなくなることはけっこうあります。
そんな時、最初は口から嫌がりながらも強制的に食べさせたりしますが、それが難しくなってきた時によく、カテーテルと言うチューブを入れて液体状の食事を入れてあげることを飼い主さんにお話します。
麻酔をかけずにいれることができる(暴れる子は無理だけど)ので経鼻カテーテルという鼻からのチューブ挿入方法をよくとりますが、見た目は鼻からチューブが出ているのですこし違和感はあります。
麻酔がかけられれば経食道や胃瘻など、もう少し太いチューブがはいるのですが、またそっちは詳しくはまた別の機会に。
鼻からチューブを胃の手前の食道まで通して、外は接着剤で毛にくっつけるのと、医療用のホッチキスで皮膚に固定します。あまり気にしないことも多いのでカラーもいらないことがほとんどです。
やはり人によってはチューブを入れるということにあまりいいイメージを持たれない方もいらっしゃいますが、どんな病気に対しても栄養管理はすごい大事です。チューブを鼻から入れていても食欲があれば自分でも口から食べられますし、薬もチューブから通せるので食べられない子にも薬を飲ませる手間が楽になります。
どんなに頑張っても、現実治療ができない病気はありますが、病気に負けてもお腹が減って餓死させては絶対だめだと僕は考えています。
末期の病気(たとえば癌・腎不全)だけでなく、長期化してしまうケース等、いろんな場面でいい方法だと思います。
写真のテオちゃんは重度な肝臓の病気になっていたのを栄養管理で耐えながら闘病の末、なんとか最近持ち直してきた子です。肝障害が重症化しちゃって肝リピドーシスという状態におそらくなっていたんですが、飼い主さんがだいぶがんばってくれた結果、幸い復活して自分でも食べられるようになってきました。たぶんですが、カテーテル入れてなかったら元気にはなりきれなかったと思います。
薬等も全部カテーテルからがんばっていれてもらっていました。
でもひとつ問題が・・・元気になったらテオちゃん怒るんです。
まあ、みんな元気になるわけじゃないですし、どの子もカテーテルいれなくてすむんだったらそっちのがいいですけどね。
自分が食べるのが大好きなので少しでもお腹が減らない管理も大事だと考えています。
ジャスティスちゃんです。
もうすぐクリスマス。いい子の僕にもきっとサンタさんが来てくれるはず。
by.獣医師 道祖利幸
posted by tokuchan at 16:10|
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