2018年10月14日

巨大結腸症



巨大結腸症とは、結腸が著しく膨満し(図1)、運動能が低下して便秘等の症状を呈する疾患です。骨盤が狭かったり、腫瘍ができたりすることでウンコが出にくくなると、ウンコが過剰に溜まり、結腸が伸びきって巨大結腸症となるほか、原因不明で起こることもあります。


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図1:正常と巨大結腸症の結腸

症状としては、便秘、抑うつ、食欲不振、嘔吐などがあります。
食事や薬剤などによる内科的な治療で維持できない場合には、大きくなった結腸を摘出する手術を行います。


今回手術を行った症例についてご紹介します。

種類:日本猫
年齢:1歳
性別:去勢雄

この猫は保護された子猫の頃から便秘がありました。明らかな原因も見つからない為、可溶性繊維を多く含む食事や緩下剤、消化管運動調節薬などを用いた内科的治療で経過を見ていましたが、重度な便秘が改善されなかったため手術が行われました(図2)。


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図2:開腹するとすぐに膨満した結腸が認められました。この後、結腸の大部分を切除しました。

巨大結腸症を手術した後には軟便となることがありますが、予後は一般的に良好とされています。この猫も今のところ軟便ですが、順調に排便できているとのことでした。今後も慎重に経過を見守っていきます。


by.獣医師 本田

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2018年10月07日

「猫の里親募集中」



病院で一時預り中の猫ちゃん、可愛がってもらえる里親さんを募集しています!

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元は野良猫で嫌がらせされているところを保護された子です。
高齢で目が見えず、痩せています。(2.75kg)
腎機能が悪く、貧血もあり(ノミ寄生による)、歯周病もあります。
色々ハンデがありますが、性格はとても大人しくてお利口さんです!
猫エイズ、白血病は陰性です。

私が担当でお世話していますが本当にお利口さんで可愛いです!
ごはんもしっかり食べてくれて、少しずつ体重も増え、体力もついてきました!
10/9まで病院で保護していますが、10/10から別の場所にて一時預かりが決まっています。

優しい里親さんお待ちしています(^-^)


by.動物看護士 豊島
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2018年09月22日

膝蓋骨脱臼



膝蓋骨は、膝の全面を保護する小さな骨です。
靭帯によって膝部につなぎとめられており、大腿骨の先の滑車と呼ばれる溝の中を滑ることでスムーズに動きます。
その滑車から内側に外れる場合を内方脱臼、外側に外れる場合を外方脱臼といいます。
小型犬では内方脱臼がほとんどで、とくにプードルやチワワ、ポメラニアンなどによく見られます。
脱臼の程度は、1~4のグレードに分けて診断されます。


本日行ったグレード4の手術をご紹介します。

種類/T・プードル
生年月日/H30年2月
性別/雌



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右後肢を地面につかないという症状でご来院され、グレード4の膝蓋骨脱臼と診断を受け手術を選択されました。



手術には大きく分けて4つの工程があります。
① 内側広筋と縫工筋という2つの筋肉を剥離し、縫工筋を移植する

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② 外れにくいように滑車溝を深く削り、軟骨をはめ込む

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③ 靭帯の付着部の骨を切り、外側に移動させ固定する

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④ 靭帯を縫い縮めることで、膝蓋骨を外側に移動させる(関節縫縮術)

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当院では、この4つの工程を組み合わせた手術を行っており、成功率は高いと思います。
膝蓋骨脱臼の手術には、未だに絶対的な方法がありません。
その為、病院やドクターによって手術方法が異なります。
病院やドクターに関わらず、確実に良くなる手術ができるようになる事を願っています。


by.院長 塘田健治

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